減量に効果的な注射薬のひとつが「セマグルチド」という成分のもので、セマグルチドは安全に体重を管理するための画期的なお薬であり、効率的・効果的で持続可能なオプションであるとする証拠も多く出てきています。
注射薬に対して怖さや大変さを感じる方も多いとは思いますが、今回ご紹介する注射薬「オゼンピック」は自己注射が簡単で、リスクも少ないものです。注射するときの位置やタイミング、保管方法などについて網羅的にご紹介します。
セマグルチドの注射薬としての役割
セマグルチドは、ウゴービやオゼンピックとして知られるお薬の有効成分。血糖値をコントロールするGLP-1というホルモンを模倣するため、GLP-1受容体作動薬とも呼ばれています。
セマグルチドはGLP-1受容体に作用し、インスリン分泌を促進するとともに、グルカゴン分泌を抑制することで血糖値を下げます。また、胃の運動を抑制し、食物の消化管からの排出を遅らせることで、満腹感を長く保ちます。
GLP-1注射薬は、基本的に皮下に注射するため、皮下注射とも呼ばれます。ワクチンとは異なり、静脈や筋肉に送達されるものではありません。皮下組織には血管がほとんどないため、注入された薬剤は非常にゆっくりと、場合によっては 24 時間かけて持続的な吸収速度で拡散していきます [1]。
皮下注射である理由は、体内への吸収にとって最も効果的な方法であるためなのです。
オゼンピックを注射するタイミングはいつがベスト?
オゼンピックは週に1回、同じ曜日に注射するのがベスト。食事の有無に関わらず、いつ使用してもかまいません。ただし、毎週同じ時間に使用する必要があります。
オゼンピックは1週間に1回の注射が推奨されています。注射間隔が5日未満になると副作用のリスクが高まり、8日以上空くと効果が減弱する可能性があるため、できるだけ7日間隔で注射するようにしましょう。
1週間のうちいつにするかはご自身のタイミングに合わせてですが、日課にするのがおすすめ。たとえば、週が始まる前の日曜の夜、スキンケア直後に使用するとよいでしょう。または、毎週水曜日の朝一番に摂取することもできます。
なお、食事と一緒に摂取しても、空腹時でも、セマグルチドが体内でどのように作用するかには影響しません。
正しく注射できたか確認するには?
オゼンピックを服用するには用法用量に従うことが重要。注射ペンにはオゼンピックの注射方法に関する明確な手順が記載されており、手順に従っている場合は肌へのリスクを最小限に抑えられます。注射針は非常に細いので、注射による感染症のリスクは非常に低いでしょう。
心配事がある場合は医師に相談して、正しく服用できているか確認してください。
オゼンピック の一般的な副作用は吐き気、嘔吐、下痢などがあります。これらの副作用が発生しても、服用方法が間違っているというわけではありません。副作用が治まらない場合、または重篤になる場合は、医師に相談してください。
オゼンピックはどこに注射すれば良い?
オゼンピックは基本的に、静脈や筋肉から離れていて皮下脂肪の多い部分に注射する必要があるため、腹部、太もも、上腕などを注射部位に選ぶことを推奨します。
重要なのは、毎回同じ注射部位に注射しないこと。同じ部位に注射すると皮膚の炎症や感染症を引き起こす可能性があるため、注射する場所をローテーションにすることが最善です。
オゼンピックの注射方法は?
実際に注射する前に、使い方を知っておくことが大切です。簡単な流れをご紹介します[3]。
- ペンを準備する
ラベルをしっかり読みセマグルチドが含まれていることを確認し、注射ペンの中の薬が無色透明であることを確認してください - 新しい針を取り付ける
注射針をゴム栓にまっすぐ奥まで刺し、止まるまで回してください - ペンの動作確認
針先を上に向けたまま、注入ボタンを押し込んで、針先から薬液が出ることを確認してください。ダイアル表示が「0」であることを確認してください - 注射部位の確認
注射を打つ部位を消毒し、ダイアルを指定された投与量に合わせてください - 注射する
針を皮膚に刺し、カチッと音がするまで注入ボタンを真上から押してください。完全に薬液を注入するため、注入ボタンを押した状態で6秒以上注射針を刺したままにしてください。その後、注入ボタンを押したまま注射針を抜いてください - 注射が終わったら
針を注射ペンから慎重に取り外し、ペンにキャップをつけてください。はずした注射針は専用の容器に入れて廃棄してください。使用済みの注射針は、針刺し事故防止のため、専用の耐貫通性容器に入れて廃棄してください。家庭ごみとして捨てたり、他のものと一緒に捨てたりしないようにしましょう。 - 注射ペンの保管
GLP-1の注射ペンは、2℃〜8℃で冷蔵保管してください
注射を忘れた場合は?
注射を忘れてから5日以内の場合は、すぐに服用するようにしてください。その場合、注射を忘れたことに気づいて投与した日を、投与の新しい基準にしてください。
たとえば、通常の土曜日の注射日を逃し、代わりに月曜日に注射した場合、月曜日が新しい注射日となり、そこから7日ごとに注射するようにしましょう。
ただし、服用予定日から5日以上経過している場合は、飲み忘れた分は飛ばしてください。その後、次の服用日を定期的に服用してください。
オゼンピックの注射を始めるには?
オゼンピックは減量薬として注目を浴びていますが、すべての人に適しているわけではなく、減量の特効薬でもありません。減量するためのツールの一つであることを忘れないようにしましょう。
体重を減らすための最も持続可能な方法は、減量について熟知した医療専門家の指導を受けること。体質や既往歴などには個人差があるので、すべての人に同じお薬が効くとは限りません。
ジュニパープログラムは、医師と栄養士によって設計され、一人一人のお身体の状態やライフスタイルに合わせてパーソナライズされた減量プログラム。医師によるオンライン診察が無制限で受けられるほか、食事や運動、モチベーション管理までアドバイスするヘルスコーチング、体重管理が簡単にできる専用ページへのアクセスなど、多面的なサービスを提供しています。