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薬で痩せられる?危険性は?詳しく解説

薬で痩せられる?危険性は?詳しく解説

体重を減らしたり、今よりもっと痩せるためにお薬を試してみたい方は多いでしょう。この記事では、減量のお薬の背後にある科学に迫ります。

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目次

永遠のテーマ、ダイエット。

一気に糖質や脂質をカットしたり、ジムでがむしゃらに走ってみたり…… 頑張りすぎて、息切れしてリバウンド。

「ダイエット効果のある薬ってないの?」「ダイエット薬を使うことはできないの?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はお薬と減量の関係性に光をあて、ジュニパーの医療チームが詳しく解説しました。

太っている・肥満の定義

太っている・痩せているというのは主観的な感覚ですが、客観的な指標の一つとしてBMIがあります。

BMIは、体重(kg)÷身長(m)×身長(m)で計算ができます。この指標は、世界共通で、基準は国によって変わってきます。

日本では日本肥満学会より、BMI25以上を「肥満」, BMI35以上を「高度肥満」と定義されています[1]。

また、肥満と肥満症は異なります。肥満症は、医師が診断することで確定する疾患です。

診断基準は、BMIが25以上であることに加え、以下に該当する場合です[2]。

  • 高血圧・脂質異常症・2型糖尿病など11の疾患
  • または
  • 腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の内臓脂肪型肥満

(BMI35以上で上記が当てはまる場合は「高度肥満症」に該当します。)

つまり、体感として太っているかと、肥満であるかは明確に異なります。

肥満の場合、医師が必要と判断した場合に、肥満治療薬を処方される場合があります。

薬やサプリメントで痩せることはできるか

答えはシンプルです。医薬品やサプリメントが中性脂肪を魔法のように溶かしたり、一瞬で体重を減らしてくれることはありません。

これらは、あくまでもサポーターであり、根本的な解決策ではないのです。

お薬やサプリメントは種類にもよりますが、「食欲を抑える」「部分的に脂肪分の吸収を抑える」といった作用を持っているものもあります。

しかし、これだけで劇的な体重減少を期待するのは現実的ではありません。なぜなら、体重や体脂肪のコントロールは、複雑な仕組みで成り立っており、食事量、摂取カロリー、運動、そしてあなた自身の体質や生活習慣が大きな影響を及ぼすからです。

薬やサプリメントの効果を最大限に引き出すためには、まず自分自身の身体を知ることが必要です。

自分の体質や生活習慣を理解することで、おのずと適切な使い方が見えてきます。

また、お薬を使用する場合は必ず医師や薬剤師に相談し、安全で効果的な方法を選びましょう。

減量効果をサポートするお薬の種類

体重減少効果を期待してお薬の力を借りる場合、目にする種類を下記に挙げました。

ゼニカル(一般名:オルリファスト)

オルリファスト製剤の一つであるゼニカル。オルリスタットを有効成分に持つ飲み薬です。

食事で摂った脂肪分の吸収を抑える効果があります。摂った脂肪分の約30%を便として排出できるといわれており、減量の効果が期待されます。

同じ有効成分であるオルリスタットを含んだアライというお薬が、市販薬として販売されています。

ただ、肛門から油(脂肪)が出てくるといった声など生活にも影響が出る方も。専門家の指導のもとで内服をするようにしてください。

サノレックス

サノレックスは、有効成分であるマジンドールを含む食欲抑制剤です。

脳の視床下部に作用し、食欲を司る部分の働きを鈍らせることで食欲を抑えるように働きかけます。厚生労働省が高度肥満の方にのみ保険適応としてこの食欲抑制剤を認可しています。

ただし向精神薬の一種に該当し、依存性が強いことが知られています。より効果的なお薬が出ている今、あまりメジャーではなくなりつつあります[3]。

オゼンピック

オゼンピックは、GLP-1受容体作動薬に分類される注射薬で、セマグルチドを有効成分として含んでいます。

もともと2型糖尿病治療薬として開発されました。人がもともと持っているホルモンを模倣した形であり、直接血糖値を下げることはないため、安全性も高いとされています。

GLP-1受容体作動薬は、肥満治療を目的とした場合も処方されることがあります。これは血糖コントロールのみならず、食欲を抑制する効果があるため。加えて、胃に長く食べ物をとどまるため、より満腹感が長続きし、食欲を抑えるのを助けます。

食欲を抑えることで取り入れるカロリーが減り、体重の減少に繋がります。

週1回の自己注射なので忘れにくく、皮下注なので針も細く痛みも少なく済みます。

リベルサス

リベルサスは、オゼンピックと同じ有効成分を持つ飲み薬です。飲み薬なので扱いもわかりやすく、注射に対して抵抗がある患者さんにとっても安心できます。

オゼンピックが1週間に1回の頻度なのに対し、リベルサスは1日1回1錠飲む必要があります。

空腹時に最も吸収される(食後など、空腹時以外だと吸収率が劣る)ことから、飲み方や飲むタイミングに少しコツのいるお薬です。

医師・看護師・薬剤師の指示に従って内服することが大切です。

サクセンダ

サクセンダは、有効成分リラグルチドを含むお薬です。オゼンピックと同じ注射薬ですが、1日1回の注射が必要です。

リラグルチドとセマグルチドを比較した文献によると、セマグルチドの方が減量に効果があることが分かっています[4]。

マンジャロ

マンジャロは、この中では最も新しい注射薬です。有効成分はチルゼパチドで、オゼンピックと同じく週1回投与します。

一回使い切りタイプの注入器であり、針も薬液もセットされた状態なので用量を設定する必要がなく、患者さんにとって扱いが簡単です。

マンジャロ(チルゼパチド)はオゼンピックやリベルサス(セマグルチド)に比べ、HbA1cや体重減少の効果がより高いという結果が出ています[5]。

よくある質問

食事制限や運動で痩せない理由は?

体重は単なる生活習慣の結果ではなく、遺伝や環境、心理的要因が深く関与しています。

もともとホルモンが少ない・多いといったのも遺伝や体質からくるもの。GLP1は、食欲を抑制する「痩せホルモン」といわれますが、このホルモンがもともと少ない方もいます。

そのため、どれだけ努力しても、ホルモンの作用で体重が思うように減らない場合があるのです[6]。

さらに、ストレスや不眠、健康状態なども体重増加に影響を与える要因として無視できません。こうした難しさに対処する手段の一つが処方薬です。お薬が食欲の調整をサポートし、体重管理を無理なく行うことが可能です。

ジュニパーでは、医師がひとりひとりのBMIや体質、健康状態を丁寧に診察したうえで、必要に応じてお薬を含んだプログラムを処方しています。まずはオンライン診療を予約して、プログラムが自分にあうか確かめてみましょう。

<無料オンライン診療を予約して、プログラムが自分に合うか確かめる>

お薬が合わない人は、どんな人ですか?

お薬によりますが、成分に対してアレルギーがある場合、妊娠中または授乳中の方は使用できません。妊娠を計画されている方も、時期によっては適さない場合があります。

また、以下に該当する方も安全性の観点から使用ができない場合があります。

  • 糖尿病がある場合、インスリンなど血糖降下薬を使用している場合
  • 腎臓・心臓・肝臓疾患がある場合
  • 消化器疾患がある場合

上記はあくまでも一例です。安全性の保持のためにも、医薬品は医師による判断が必要です。

そのため、ジュニパーではプログラムのお薬の処方前に、医師がおひとりおひとりのお身体の状態を丁寧に確認いたします。

どのくらいの期間で、効果が期待できますか?

お薬によりますが、GLP1の場合は最大容量になってから、効果が期待できるといわれています。つまり、基本的には3ヶ月以上と考えるのが適切です。

また、効果には個人差があります。3ヶ月より早く効果が出る方もいれば、もっと時間がかかる方もいます。

ジュニパーでは、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士が「効果が出ているか」、「効果を最大にするにはどのようにするのがよいか」多方面からアドバイスを提供します。

たとえば、摂取カロリーも重要な要素。前述の通り、医薬品が脂肪を消したりなくしたりするのではなく、医薬品の力を借りながら食生活を改善したり生活習慣を見直したりするのが減量への近道です。

飲み会ではどうすればいい?脂肪分が多い食事を摂る機会があるけど、どうしたら脂肪の吸収を抑えられる?といった日々の疑問に管理栄養士がお答えします。マンツーマン、顔出しなしだから気軽に相談OK。

効果を最大にするためのサポートが、ただダイエット目的でお薬だけ処方するところとの違いです。

副作用はどのようなものがありますか?

お薬によりますが、GLP1の一般的な副作用は、多くの場合吐き気・嘔吐などの消化器症状です[7]。

また、注射部位のかゆみ・頭痛・めまいといった症状を引き起こしたりすることもあります。副作用は使いはじめたとき、量を増やした場合に起こりやすいです。

身体が薬に慣れてくるにつれ、徐々に症状は軽快していく場合がほとんどです。

膵炎などの重大な副作用もあります。激しい腹痛や嘔吐、背中の痛みなどの症状がある場合は、必ず医師と相談してください。重篤な副作用は非常に稀であり、ジュニパーでは医師・看護師・薬剤師の医療チームが経過観察しながらきちんとモニタリングしていきます。

また、副作用が最小限におさまるよう定期的なチェックインとアドバイスも提供。これらはすべて無料です。

どのようにお薬を選んだらいいですか?

お薬は体質・健康状態・BMIなど様々な要因により合う人合わない人が決まります。そのため、必ず医師に詳細を伝えたうえで、合うものを選んでもらうのが確実です。

ジュニパーの処方基準は?

ジュニパーでは、医師が診察の上必要と判断した場合に、GLP1を含むプログラムを処方しています。

現在は、18歳から75歳までの方で、以下のBMIの基準値に当てはまる方をお薬の処方対象としています。

  • BMIが25以上の方(過体重と診断される方)※人種により異なる
  • 併存疾患のある方でBMIが22以上の方 ※人種により異なる

ジュニパーで無理なく減量をはじめよう

ジュニパーは、医師が診察し、適したと判断した場合にのみGLP-1受容体作動薬を含むプログラムが処方されます。

医師のほか、看護師・薬剤師・管理栄養士がサポート。副作用や薬剤管理のみならず、食事や運動といった生活習慣全体を改善していけるよう、一人ひとりにあったサポートで働きかけます。

16カ国約2,000人の過体重の方がセマグルチド2.4mgを68週間とった結果が臨床研究で報告されています[8]。平均的な体重減少率は14.9%。4人に1人は10%以上の減量を達成しています。

対してジュニパーは、薬剤のみでの臨床試験と比べ、32 週間で体重減少率は11.6%。

患者の約60%が、約半分の期間で10%以上を減量しています。また、ジュニパーの患者の4分の1は、32 週間で15%以上の体重減少率です。3人に1人が少なくとも20%以上を減少させました。

これは、薬剤単体よりも、生活習慣を変えるサポートがあることでより大きな結果につながることを示しています。

ジュニパーの効果は、医薬品と持続可能なライフスタイルの変化を組み合わせることです。単なるダイエットではないのです。

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