ビール腹というと男性のイメージがありますが、実は女性もアルコールでぽっこりお腹になることがあります。
仕事の後の一杯、夕食時や週末のお酒を楽しみにしている方も多いと思います。しかし、アルコールを過度に摂取すると、気がつけばお腹周りが……。これがいわゆる「ビール腹」です。
アルコールによるぽっこりお腹と言うとビールを飲む男性をイメージすることが多いと思いますが、女性の場合でも、特に更年期になるとこうしたぽっこりお腹ができやすくなります。
この記事では、アルコールによる女性のぽっこりお腹について、それが起こる原因と、それを根本的に解決する方法をご紹介します
アルコールによるぽっこりお腹とは？
アルコールによるぽっこりお腹とは、大量のアルコール摂取が原因となり、お腹の脂肪が増える状態を指します。これは、身体の深いところに蓄積される内臓脂肪や隠れ脂肪が原因。
私たちの体内には、大きく分けて2つの脂肪があります。一つはお腹の奥深くに蓄積される内臓脂肪、もう一つは皮下に蓄積され目に見えてつまむことができる皮下脂肪です[1]。
体内の脂肪のほとんどは皮下脂肪です。しかし、厄介なのがこの内臓脂肪。内臓脂肪は、直接見えるところにないもののお腹の奥深くについているため、お腹がぽっこりと出ているように見えるのです。内臓脂肪は体内に蓄積されている脂肪の10分の1ほどの割合ですが、身体に対して有害で毒性のある化学物質やホルモンを生成します[1]。
アルコールによるお腹の内臓脂肪の原因は、栄養不足な食事、過度な飲酒、運動不足からくるものです。
アルコールは、栄養がないのにカロリーになる？
カロリーは、食べ物が体内でエネルギーに変換される能力を表す単位のこと。私たちが摂る食べ物には必ずカロリーが含まれており、生命を維持するためには一定のカロリーが必要です。
カロリー以外にも、食べ物にはビタミン、ミネラル、抗酸化物質など、健康に役立つ成分が含まれています。しかし、カロリーだけが含まれており、他に栄養価や健康へのメリットがない場合は「エンプティカロリー」と呼ばれます。[2]
「エンプティカロリー」に該当する食品や飲み物は、具体的には以下のようなものです：
- ソフトドリンク、エナジードリンク、フルーツドリンクなどの砂糖が入った飲み物
- ワイン、ビール、シードル、蒸留酒などのアルコール飲料
- ケーキ、ドーナツ、パイやタルトペストリーなどのスイーツ
- ジャンクフードやファストフード
- クッキーやキャンディーなど甘いお菓子
「エンプティカロリー」は栄養価の高い他の食品よりも余分なカロリーを含んでいるため、余分なカロリーだけを摂取していることになります。これが原因で体重が増加することがあります。
脂肪はなぜお腹につきやすいのか？
一般的に、お腹の脂肪は男性に比較的よくある問題です。男性と女性は最初は同じように脂肪を蓄積しますが、年齢とともに変わります。女性は皮下脂肪がつきやすいのに対し、男性は内臓脂肪がつきやすい傾向にあります。そのため、男性はお腹周りに脂肪を蓄積しやすく、リンゴ型の体型になりやすくなるのです。一方、女性は太ももやお尻周りに脂肪を蓄積しやすく、洋なし型の体型になります[3]。
ただし、これは女性がお腹に脂肪をためないということではありません。お腹周りに脂肪がつく明確な理由は、一日に摂取するカロリーが多すぎて、それを運動で消費していないからです。高エネルギーな食べ物や飲み物を摂り、運動不足が続くと、お腹に余分な体重が蓄積される可能性があります。
女性にとって、加齢もお腹の脂肪が増えやすくなる理由の一つです。多くの女性では、閉経後にこれが顕著になり、体脂肪が腹部に集まります[4]。
また、年齢とともに筋肉量が減少することもあり、女性は体重が増えていなくてもお腹の脂肪が増えることがあります。これはエストロゲンの減少が影響し、体内で脂肪がどこに蓄積されるかに変化が生じるためです。
どれくらいのアルコールを飲むとぽっこりお腹になるのか？
アルコールをどれくらい飲むとぽっこりお腹ができるのかはまだ十分にはわかっていませんが、単に飲むアルコールの量だけでなく、メカニズムにはいくつかのポイントがあります。もう少し詳しく見てみましょう。
ある研究によれば、アルコールの摂取と体重は、男性も女性も、飲酒量とアルコールの種類という2つの要因によって強く影響されるとされています[5]。
平均的に男性は女性よりも3倍もアルコールを摂取し、赤ワインなどの他のアルコール飲料よりも炭水化物が多いビールを好む傾向が高くなります[5]。
つまり、お酒を飲めば飲むほど体重が増え、アルコールによるビール腹になる可能性が高くなります。 さらに、カロリーと炭水化物を多く含んだアルコール（ビールなど）をたくさん飲んでいる場合、体重が増加する可能性がより多くなります。
アルコールは体重増加だけでなく別の影響も及ぼします。過度な飲酒などアルコールの摂取が多いと空腹感が増します。お酒は夜飲むことが多いことから、この空腹感が夜の外出後に大量のテイクアウト・コンビニでの買い食い・深夜に締めのラーメン…… というようにおつまみを食べ過ぎてしまったり、間違った食べ物の選択につながります[6]。
これらの要因が組み合わさることで、男性も女性も体重が増えていくことになります。カロリー摂取が増え、体重が増加し、頑固な脂肪が蓄積されるという負のサイクルが一貫して続くと、糖尿病・心臓病・高血圧などの健康問題が発生する可能性が高くなります。
ビールではなくワインなら大丈夫？
どんなアルコールにも、体重増加の原因となるカロリーが含まれています。ただ、ある研究によると、赤ワインを飲む人は腹部脂肪が少ないという傾向もあるようです。赤ワインを摂取する人は内臓脂肪が少なく、これにより心血管疾患やメタボリックシンドロームのリスクが減少する可能性があるとされています[7]。
ただし、じゃあ今日から赤ワインのボトルを開けて一気に飲むべきという意味ではありません。ワイン一杯は平均約123kcal（ビールよりも低い）ですが、毎晩数杯のワインを飲めばそれだけ余分なカロリーとなり、体重増加につながります。
さらに、カロリーが低くても、ワインを飲むことで時にお腹の張り（腹部膨満感）を引き起こすことがあります。これはワインに酵母が含まれており、これが「発酵」効果を引き起こし、酵母が体内の善玉菌と悪玉菌のバランスを崩すことでガスが生じることが原因。結果的に腹部の張りが起こってしまうのです[8]。
ぽっこりお腹の原因は、ホルモンも関係している？
アルコールによるぽっこりお腹はアルコールを過剰に摂取し、カロリーの多いアルコール飲料を摂取することによって引き起こされます。一方、ホルモンのバランスが高すぎたり低かったりすることによって引き起こされる体重増加もあります。具体的には以下のようなものです：
- 更年期: 更年期中のホルモンレベルの大きな変化は、エストロゲンの生産量が減少するため、特にお腹を中心に体重が増加する原因となります。
- 甲状腺機能低下: 甲状腺が必要なだけのホルモンを十分に生産しなくなることがあります。これにより、身体が食べ物から燃やすエネルギーの量が減少し、体重が増加します。
- コルチゾールレベルの増加: コルチゾールはストレスに対応し、ストレスを管理するホルモンです。過度なストレスや不安があると、身体は増加したコルチゾールレベルに反応し、お腹の脂肪を蓄積しやすくなり、体重を減らしにくくなります[9]。
これらはホルモンにより太りやすくなる要因ですが、反対に痩せやすくなると呼び声高い「痩せホルモン」もあります。それは「GLP-1」という小腸から出るホルモンです。GLP-1は血糖値を調整したり、食欲をコントロールしたりといった作用があります。
GLP-1の分泌量は個人差がありますが、GLP-1受容体作動薬を使えば外から補充することも可能です。ジュニパーでは医師の診察の上必要と判断した方へ、GLP-1受容体作動薬を含む減量プログラムをご提供しています。ジュニパーは診療・処方のみならず、看護師・薬剤師によるお薬の管理サポート、管理栄養士による食事や生活習慣のサポートまでを含む包括的ダイエットプログラムです。医師の管理の元で痩せホルモンを増やし、お酒も含む生活習慣も整えていくことでぽっこりお腹を解消できます。
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ぽっこりお腹を解消する包括的なアプローチとは？
アルコールによるぽっこりお腹を解消する方法はいくつかあります。カロリー摂取を減らす・お酒の量を減らすといった食事の改善、運動を始める・運動量を増やすといった活動量の改善、ストレス対策といったライフスタイル改善など、包括的アプローチが有効です。
バランスの取れた食事と日常的な運動
アルコールを全く飲まないようにする必要はなく、節度を持って晩酌を楽しむことも大切ですよね。ただ代わりに、体重を減らしたいのであれば、ビールや白ワインよりもカロリーが少ないアルコールを選ぶようにしましょう。たとえば赤ワインがそれにあたります。
また、体内に脂肪を蓄積しないように健康でバランスの取れた食事を心掛けることも大切です。高タンパク質な食品を選んだり、食物繊維が多く含まれた全粒穀物や野菜を意識して増やしたりすることで腹持ちを良くすることができます。食べ過ぎを減らし、お酒を飲むときも食欲を抑えることが大切です。
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運動を習慣に取り入れて有酸素運動を増やすことも重要です。これは仕事の後に泳ぎに行く、ピラティスのクラスを受ける、毎日散歩をする、ジムで運動するなど、様々な方法で実現できます。有酸素運動は脂肪を燃焼させるのに効果的です。
とはいえ、忙しい日々の中では考え抜いた食事制限、ガッツリ運動は難しいもの。
ジュニパーでは管理栄養士によるヘルスコーチングが無料。一人ひとりのライフスタイルをお伺いしてから、その方に合ったアドバイスをご提供しています。アルコールの代わりになる飲み物、減らし方のコツ、ヘルシーなおつまみのアイデア、飲み会を乗り切るヒント、忙しい時にできる運動…など、その時のあなたに合わせたバリエーション豊かなものばかり。チャットでのやり取りなのでいつでも読み直せて、保存もOK。無理なく良い習慣を身につけられます。
包括的な体重管理のためのプログラム
ジュニパープログラムは、GLP-1受容体作動薬、管理栄養士によるヘルスコーチング、看護師・薬剤師による副作用やお薬の管理といった継続的なサポートを組み合わせて、体重を減らし、リバウンドしないで体重をキープする習慣づくりのお手伝いをします。当プログラムでは、医師が診察をしたうえで、プログラムが適切と判断した場合にはセマグルチドを含むGLP-1受容体作動薬が処方されます。
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セマグルチドはGLP-1受容体作動薬における有効成分です。脳の摂食中枢に働きかけ、食欲を抑えながらも、満腹感を長時間持続させることが臨床的に証明されています。リバウンドのない減量を実現するためには、食習慣と運動習慣の改善も重要です。そのため、ジュニパーでは減量の専門医師が参画し、診療・看護師/薬剤師サポート・ライフスタイル変革の3つの柱となる包括的なプログラムを作り上げました。この3本柱が、減量を早く、また確実に進めることを可能にしています。
アルコールによる肥満は、男性・女性問わずお酒が好きな方なら誰しもが心配するもの。しかしお腹の脂肪を減らすのであれば、大事なことはアルコールを完全に断つことよりも「より良い選択をすること」。お酒と上手なお付き合いをすること・食事を自分ができる範囲でヘルシーにすること・運動量を増やしてみること…… プロの力を借りて減量を始めてみることも、アルコールによる肥満の心配を減らしたり、ぽっこりお腹の解消に役立つと言えるでしょう。
